2011年3月2日水曜日

就職活動



受験や就職のニュースを聞くと思い出す。
私の就職活動は今から40年前の1971年、大学4年の暑い季節だったように記憶している。

四谷の前川国男先生の事務所の図書室?で1人英文の訳をした。
NIKOLAUS PEVSNER
The Sources of Modern Architecture and Design
と手書きのあるコピーが今でも手元に残っている。

その後、先生から30分ほど面接を受けたように思う。
そして別れ際に頂いた1冊の本が先生の訳された「今日の装飾芸術」、自らが学んだコルビジェの著書。
私を先生に紹介してくれた新先生(当時都立大の非常勤)が、「所員でも先生から直接本を頂いた人はいないぞ・・・。」

悩んだ末、設立5年目の若き組織事務所である日本設計事務所に就職した。これは池田武邦先生の影響による。

今考えると、私の人生にとって大きな分かれ道だったと思う。
どちらが良いということは無いが、この本を見ると、もう一つの人生を思わないわけにはいかない。

3 件のコメント:

穂卯 さんのコメント...

誰にでも人生の岐路があることはわかっていましたが、こうして具体的にお話を伺うと「私だけではなかった」ことを実感します。
もう一つの道を選んだ場合の自分の人生を改めて想像してみました。
毘沙沢さんにとっては、この道が良かったのだろうと…他人の私が言うまでもなくご自身でもそう思ってらっしゃるのでしょうけれど。

毘沙沢 さんのコメント...

組織事務所は自由に活動できました。
よき先輩や後輩が沢山居ましたし。
多くの仕事も出来ましたし。
選択に間違いないと思って居ます。

誰にも間違った人生なんてない・・・と思います。

ばーばのぱぱ さんのコメント...

歴史に「if」はない。たとえば竜馬があの日暗殺されていなければとか、信長が光秀に本能寺で殺されていなければ日本史は随分異なったものになっていただろうとか、、しかし歴史は事実である、消すことは出来ない。


池田武邦さんが首を縦に振った事で今の私は
ある。if:仮にあの時、首を横に振っていたら、私は今とは異なる人生を歩んでいたに違いない。どちらが幸せであったか、それは判らないし、実は興味もない。