2012年4月29日日曜日

良い季節・・・なのだが

一気に雪が溶けて、柳が芽を吹き、ブナももう少しで新緑。
斜面に福寿草が咲いて、池には黒サンショウウオの卵がいつもより立派。
良い季節です。
黒サンショウウオの卵

朝から、工房の看板を出し、庭木の冬の添え木を解き放し、あれこれ片付け、最後の薪を搬出して、どうやら冬との決別。
田んぼの雪も消えてきています・・・・でも、今年は田んぼはお休み、ちょっと寂しい。
右下奥が今日の「田の字の田んぼ」

そうです、良い季節なのだが・・・だが、家の中はカメムシで大騒ぎ。
昨年秋に家に入り込んだカメムシが一気に窓に集中。

出られないから、ブンブンと飛び回り、食べ物に飛び込んだり、ベットに忍び込んだり、夜照明の周りを飛び回る。
一冬、同じ家で越冬の仲だが・・・とても我慢出来る状態ではない。
この春の量は過去最高新記録かもしれない。

それでも、良い季節です。福寿草が良く咲いています。





戻りました

都会に出掛ける楽しみはいろいろとあります。
1.道中に美味しいレストランや食堂を探す。お気に入りの食べ物屋に出会う。
今回は、矢板のチーズファクトリーでチーズとパンを仕入れました。
チーズファクトリー








帰りに寄った塩原のピアノピア~ノはリゾートマンションの食堂も兼ねています。いつもは優雅な雰囲気ですが、さすがに大型連休の初日はお客さんが一杯でした。

時には「森の館」で、時には「さかなや」で、と利用するお店は絞られてきます。
ピアノピア~ノ

2.昔の仲間と会う
今回はかつての木工仲間と御茶ノ水で会いました。
連休直前の金曜のお茶の水はすごい人。「わたみ」は2時間制限つき。仕切られていますがアチコチで若者の歓声が・・・。
2時間では尽きる話も尽きないので、はしごは「ビヤホール」、こちらは女性客に人気。こうした環境に身を置くと、ついつい只見の過疎高齢化を嘆く、嘆き節が始まります。すみません。

3.最先端の感性に触れる。
東京に出ると、家具屋は銀座に良く出向きます。東京の先輩にそうした話をすると「田舎者になった」と笑われますが、これは家具屋には結構大切です。田舎に引っ込んで10年も経つと、銀座は外国のように見えます。そんな中に身を置いて、感覚のずれを修正します。

今回は、春の変化も楽しみました。
東京は初夏、塩原が桜の満開、田島が開花を始めました。そして只見は未だ冬の終わり。
塩原の桜

昨日は田島で吹奏楽の練習に参加して、夜遅くに毘沙沢に戻りました。
あ、そうそう、田島の駅前でまたしてもクリキンに会いました、遠くから「いまいさ~ん」。
サイクルトレインのイベントは29、30日と3、4日にあるようです。元気元気、笑顔笑顔でした。


2012年4月27日金曜日

放射能汚染

只見町の「ふるさと交流都市」が千葉県柏市。
私は、東京で用事のときは柏市を拠点としています。

その柏市が、福島県の会津地方以上に放射能汚染がひどいというのは皮肉です。
柏市の公園には放射線量の測定数字が表示されています。
そして、除染の終わったところには写真のような表が貼られます。

写真の表はその一つですが、除染によって数字が半分から五分の一ぐらいになっていることが分かります。
しかしそれでも只見町の数字にやっと近づいた、という状況です。

私たちが柏で野菜を良く買うのが「わくわく広場」。
地元産の野菜や米などを生産者の顔が分かるように販売しています。
そうです、柏市は大都会ですが近郊には農家が沢山あるのです。

会津以上に放射能汚染は心配されますから、その対応には力を入れています。
「わくわく広場」では、すべての食材を独自に検査し、その安全を表示していました。

只見町では、福島県ということで、出荷する食材が敬遠されています。
観光客も少なくなっています。
実際は柏市より安全なのですが・・・・・。

今回、毘沙沢のフキノトウを少し、柏のご近所におすそ分けしました。
女房が「これ、小さいお子さんの居る家には差し上げないほうが良いかしら」。
「う~、止めといたほうが良いかな・・・・」・・・・・そんな状況です。
放射能汚染は、霧の中にいるようですっきりしません。


2012年4月22日日曜日

南山の桜と歴史めぐりウオーク2012

田島吹奏楽団
「南山の桜と歴史めぐりウオーク2012」オープニングのアトラクションに出演します。
5月3日(木)9時~10時ごろ
お蔵入交流館駐車場

にわかに決まった演奏に向けて楽団員は練習を始めました。
そして、昨日から新たにトロンボーン奏者とオーボエ奏者が参加しています。
共にお上手。

オーボエは、只見町のこぶし苑勤務、身近なお嬢さん。よろしくお願いします。



2012年4月20日金曜日

薪を外へ

薪ストーブは優れもの、でも薪の確保は結構大変です。
そんな薪ですから手持ちの量が気になります。

今の時期、秋に家の中に取り込んだ、その冬に使う薪の残りを外へ出します。
残りの量が多いとなんだか徳をした気分。
これらはナラの良い薪、しっかり乾燥しています。

外へ出す時も、この薪は良い薪だな、などと知らず知らずのうちに仕分けして、悪い薪を先に使います。
同じ薪でも、良いもの(良い薪は重たい)を手元に置いておきたいと思う気持ちは一体なんでしょうね?

この作業は、雪を掘るのと同じように徒労なのだが、意外と面白い。
朝起きたときに、腕が痛い、指が強張る、と思ったら、この作業が原因だった。
少しは運動にはなっています。

2012年4月19日木曜日

雪が溶けて-2

最近の生活は、富美恵が保健センターの手伝いで出掛けるタイミングで散歩。
林道を歩く、そして昨日は真っ青な空にクマタカを発見。
大空を気持ち良さそうに旋回しながら、羽ばたかずに上昇し、その後滑降して恵みの森方面へ消えていきました。
雪に閉じ込められていた季節には、歩く機会が少ないので足が鈍っていますから。

長女がラスベガスへ出掛けている、パソコンにスカイプONのマーク有り。
ためしに呼び出し。ホテルのベットでリラックスしている娘、ラッコのようにお腹に乗せたパソコンとしばしテレビ電話で会話。

夜、そろそろ寝るか、と言う時分にこんどはイギリスの次女からスカイプ・・・しばしイギリスの話題など。

そして、日課はホルンの練習。この歳で始めたことですから身体がなかなか覚えてくれません。
それでも、いくら下手な音を出しても、ヘッチャラが山の中の良いところ。

こうして考えると、田舎は・山の中は老後の生活に最適、と言いたいが・・・・。
あ~仕事のことを忘れている。

そうそう、スカイプを切って妻との会話は決まって「海外と顔まで見ながら話が出来て、無料なのはどうしてなんだろう?スカイプはすごい」本当に不思議なことだ。
こうしたミラクルが只見町をも救う手立てにならないのだろうか、と考えたりする。若者の才能に期待したい。

2012年4月18日水曜日

今の毘沙沢

朝から快晴、気温が上がって爽やか。
小鳥がさえずり、沢には水の音。
空にクマタカを発見。旋回しながら上昇。
山のブナが少し赤みを帯びて来ています。
右上が城山


穏やかな、穏やか時間。
毘沙沢から大田方向を見る

雪が溶けて

豪雪地では、空き家の屋根が雪のため簡単に壊されることは常識です。
そして、空き家が増えてきて、毎年春になると写真のような状況を目にします。
住んでいれば問題なかったのに

初めて布沢に来たころは、そうした光景は無かったように思いますが、ここ数年顕著です。

写真の2軒は共に都会の人が購入したものです。
只見町には除雪の体制・制度はありますが、そうした仕組が都会の人には判りづらいということも作用しています。

いずれにしても、もったいないのですが、個人の力ではどうにもならない現実があります。
左の倉は完全に崩壊しています

この家は布沢で一番大きな立派な家でした

2012年4月16日月曜日

暖かい一日

毎年、今頃は町の総合検診の季節。
雪解けの4月11日から始まって5月15日までに20箇所で行われます。
そして今日は布沢地区の公民館がその日。
受付風景

布沢公民館、布沢川の水量はだいぶ増えています

私も、この検診で胃がん、大腸がん、前立腺がん、結核検診などを受診します。
それと、ここ数年「運動器検診」なるものも行われていて、今年は「眼科検診」、これに富美恵は調査票などの手伝いで参加しています。
眼科検診は厨房の中で
幸い、朝から日が照り、気温も上がり、上々の検診日和でした。
雪は日に日に消えています。


2012年4月15日日曜日

ここ数日

いつまでも雪の残っていた林道も数日前にすっかり消えて、砂利の路面が見えると、その前の状況をすっかり忘れてしまって・・・でも、未だ山の雪が落ちて通行をふさぐ危険は残ります。
それでも気分は春々春となっています。雪の心配をしないということの・・・楽々楽は実に快適。
この程度で楽しくなれるとは、なんとありがたいことか。
右の奥が毘沙沢

そして、当然訪問者も増えます。
福男さんが最初かな、豪雪最盛期に訪問のはずだった、UターンのAさんが・・・。
後援していたのに、たいして役に立たなかったのに、新町会議員の明日香さんが表敬訪問、そしておなじみの恵子さん。
お知らせ版の真さん、今朝は消防団の巡回、山の仕事の和男さん、勿論郵便配達もスイスイ毘沙沢へ。
右に見える倉の屋根は完全に壊れました

そして我々は、コーラスの練習、吹奏楽の練習への参加が平常に戻りました。
アリガタヤありがたや。

消雪の池が片付いて、行動範囲が大きくなりました。
土が見えるとすぐにフキノトウがすかさず芽を出します。

そしてなんだか忙しくなります。
今年も始まります。4月が新年度のスタートというのは雪国の文化かな?




2012年4月12日木曜日

悲しい知らせ

毘沙沢に戻って、すぐに悲しい知らせが2つ入りました。

4月7日、郭茂林先生の訃報。
郭先生は、霞が関ビルで日本初の超高層建築の設計に参加し、以後新宿新都心の枠組み作りの貢献でよく知られています。
私は、御茶ノ水駅前の日本出版販売本社「新御茶ノ水ビル」で設計を共にしたのが始まりで、以後多くの場面でお世話になっています。ゴルフにも何回となくご一緒しています。最後の仕事は芝三丁目地区計画と霞が関ビルの改修でした。今でも、そのエネルギッシュな声が聞こえてきそうです。
晩年の姿が最近映画で記録されてたという話を聞いています。是非拝見したいと思います。

そして、4月10日の石川政夫さんの訃報。
日本設計で共に仕事をしてきました。ヤギの髭をたくわえたダンデー、ちょっとシャイ。
数年前、「毘沙沢に行くぞ」と言って、計画を立てたのに直前に体調を崩されて、その後日本酒が送られてきて・・・。

遠い所に住んで、突然のこうした時に、どうしようと心が揺れます。
でも、許してください・・・山の中で冥福を祈っていますので。



2012年4月10日火曜日

展示会

柏での展示会には、いろいろと富美恵の知り合いが訪ねてくれたようです。
ありがとうございました。

新たに注文を受けたりもして、楽しみも頂いたようです。

そして、Yさんの奥さま、和子さんから「毘沙沢から持ち帰ったホオの葉で作った」という、自作のお皿を頂きました。
ありがとうございました。大切に使わせていただきます。

春から冬へ戻る

昨日、桜満開の柏から毘沙沢に戻りました。
途中、田島の祇園会館の昼食が定番。ついつい食べ過ぎます。
実は、長靴が1足しかない、ので、コメリで前から欲しかったスパイク付きを新調。
郵便局で郵便物を受け取り、堀水道でメール便を受け取り、簡易郵便局でお知らせ版を頂いて・・・。

直前に30~40センチの積雪があったことを知っていましたから、林道のブル走行をお願いしていましたが、直前の依頼で間に合いません。
それでも、果敢に林道を走りました。

何とか我が家の手前100mほどまで来た所で動けなくなりました。重たくてベチャベチャの雪、なかなか手強い。
でも、庭先ですから、問題ありません。長靴ですし、スコップは有るし・・・この2点は雪国の必需品。
実は、一段落した直後、町の除雪車が林道の雪を飛ばしてくれましたので、明日からは郵便物も届きそうです。

この程度の雪でしたが動けませんでした

奥会津はさすがに豪雪の地です。朝は桜の下を走っていたのに、ここでは、雪の壁の間を長靴で歩いて家にたどり着く。

この雪が無くなるのは連休の頃?

夕方、家具の相談の電話を受けました。そろそろ家具屋も始めなくては。
でも、下の作業場は未だ雪の中。
しばらくは作業場ににたどり着けそうもありません

2012年4月7日土曜日

春と冬の間

毘沙沢は、また新たに雪が積もって冬景色に戻っているのでしょう。
私達は、今週、柏に居ります。
富美恵は展示会、私は、平野さんとのお別れの会のために。
幸い、桜が満開です。
都立大設計チームの面々

そうだ、と思いついて、霞が関ビルに置いて頂いた椅子が、その後どうなっているか覗いてきました。
日本最初の超高層ビル、その中に置かれた私の椅子は、はたして、恥ずかしそうに、それでも何とか役目は果たしているようでした。

さすがに、会津と現代ビルとの環境の差で乾燥の為、木がやせています。
それでも、これはこの状態で馴染んでいるように見えます。
背の皮革は味が出て、座は心配したほどの汚れは出ていません。
安心しました。
霞が関ビルロビーの椅子たち
そして、気になる東京駅の仮囲いが取れたということで・・・・でも時間が無くて、関係の皆様、お会いできませんでした。すみません。
東京駅は蘇りました。すばらしい、本当にすばらしい。
秋の、竣工が楽しみです。
屋根の銅版が格好良い
明日、毘沙沢に戻る予定で居ましたが、林道はまた雪に覆われています。
すぐには戻れそうもありません。一日帰宅を遅らせることにしました。
春なのだか、冬なのだか、定まりません。

2012年4月5日木曜日

展示会の準備

4月6日、7日開催の「つむぐ春」(3月25日のブログで、すでにご案内)展示会の準備をしています。
柏は、今まさに桜が開花、例年より遅い春が今やっと始まりました。只見と比べると一ヶ月早い春ですが。

富美恵は、準備に忙しい。
値札をつけたり、納品書を作ったり、はたまたアイロンをかけたり。

少しづつですが、1年に一度の展示即売なので、それなりの数になっています。
只見の「編み組み」も少し持って行きます。
私の、桜のボタンと栃の実も・・・・・・会津を感じていただければ、と思います。

2012年4月4日水曜日

家具の森

先日、テーブル兼スツールをお送りしたら、写真が届きました。

前に作ったスツールはクリ、彼が作った木の塊のテーブルがトチ、そして今回新たにナラ。
それらが固まってわいわいしていますが、なにやら森の中の様相。
こういうのもありだと思います。
よくよく考えると、我が家もこれに近い。

2012年4月3日火曜日

遊びながらの古民家再生-10

南会津では、前沢曲家集落が重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。
また、下郷町には皆様ご存知の大内の宿があまりにも有名。

共に民家ですから、生活しながら保存する動態保存。

だいぶ昔の話になりますが、「民家のみかた調べ方」という太田博太郎先生の編集、文化庁監修の本を読んでいました。
日本の古い民家を記録し、その価値を見出し、あわよくば建物を保存していこうという趣旨で出版されたものです。
「どんな民家が古いか」「どのように調査するか」などと実例と共に具体的に解説しています。

昭和42年の出版当時、すでに貴重な民家が壊されることを嘆いています。
そして、その後も民家の保存は進んでいないように見えます、上のような例を除いて。
只見町には保存の話も動きもありません。

でも奥会津周辺には未だ住み続けられている100年ほどの古民家が数多く残っています。

保存という考えで残せないのであれば、自由に気楽に活用するという気持ちで接してはいかがでしょうか。

どうでしょう、都会の皆さま、私のように遊び場として大いに活用してみては。
個人で無理でしたら、会社の仲間と只見町を支援するとか何とか口実を作って。
民家がすでに保存の対象として難しいのであれば、建築関係者の教育の場、新たな住環境の実験の場として使えないでしょうか。

この地を守ってきた先人に失礼だろうか・・・お許しを・・もうそうでもしなくては全てが消える。