2009年1月31日土曜日

物を作る、から受ける力







雪に閉ざされても、何とか生きていけるのはそれなりの工夫が。私にとって、あるいはこの地で何千年とこうした環境で生き抜けた理由の一つが物作りかな。
昔の人は、春から必要となる生活雑貨をこの時期に作ることで冬の生活の存在を実感できただろうし、私は、どんな環境だろうと物は作れると言う喜びが支えているのを実感する。物作りの力は何時の時代も同じ。

社会と隔絶していても、物を作っていることで社会とつながっていられると言うのは不思議ではあるが、実感として私は体験している。事実。

若い時は、建築の設計で物を作って心を癒していた。これが管理職になって物から距離が出来た途端苦しくなった。
物を作る力とはたいしたものだと、最近強く、改めて感じますよ。

写真は、今日の工房の仕事です。皮の靴べらは、遊びです。遊びはさらに楽しい。

2009年1月27日火曜日

靴べら


ここ数日は妻の仕事の手伝いをしています。
皮の加工はあまり得意ではないのですが、木工場が寒いのでこちらのほうが楽です。

皮の端切れで靴べらを作ってみました。毘沙沢オリジナル。
昔は樹脂製の靴べらをポケットに忍ばせていました。
最近は皆さんどうなさっているのでしょう?

私は、長靴の利用が多いので出番がありません。
今度上京のときに使ってみます。

2009年1月25日日曜日

至福の時




食事の前の一杯はなかなか止められない。普段は日本酒。
今日は天然氷でウイスキーと洒落込みました。

朝の寒さで氷柱があちこちに。
頂いたウイスキーに、娘から送られたサラミ。至福の時であります。

雪上を歩く-2






硬雪渡りについては4月7日のブログで書きました。
春にはよくある現象なのですが、今の時期には珍しく今朝は硬雪。

数日前が大変暖かく、解けた雪が今朝の寒さで凍てついた結果です。
とにかくどこだって長靴で歩けます。こんな時都会の子供たちを招待したいですね。

いつもは撮影しづらいポイントからも写真が撮れます。
散歩でカモシカの足跡発見。我々より深くもぐっていました。脚力でカバーかな。

2009年1月24日土曜日

山桜の留め具




毎年、秋の終わりのころ山から少しずつ頂いています。山桜の枝。

2年前小屋裏に置いておいた物が乾きましたのでバッグの留め具を作りました。
一日中小刀を使うのは久しぶり、人差し指を2箇所切りました。未熟。

それぞれ一つとして同じ物はありません。
桜の皮は綺麗です。使うほどにつやが増すでしょう。

早速、裂き織りのバックに取り付けました。こちらはは妻の仕事。

2009年1月22日木曜日

ハクキンカイロ


今の若い人はハクキンを知らないかもしれない。
まだ使い捨てのカイロが出来る前はカイロといえばハクキンだった。

ハクキンは今でも我が家で使われている。
実に良くできていて、朝カイロ用のベンヂンを補充すると夜まで暖かい。

ベンヂンは一瓶で一冬十分間に合うので経済的。
何よりごみが出ない。エコ商品。

我が家のハクキンは妻の父親が使っていたものだ。丈夫。

2009年1月21日水曜日

雪上を歩く






雪の上を歩くのには人間の足は小すぎる。
山のウサギは体の割りに大きな足を持っている。急な山を下る時には前足がさらに大きく開いて踏ん張る。
狐は雪の上を歩くが足が小さいので深くもぐる。

と言うことで人が雪の上を歩くためにこの地域では昔からカンジキを履いた。
我が家には写真のように多くのカンジキが残されている。
一般的には丸カンジキ、山仕事に小判型で側面に木の爪が滑り止め。
素材は根曲がり竹を火にあぶって丸くするか、木の枝を使う。
ひもはシナの木の皮が使われた。

丸カンジキは地元で今でも使用しているが、私は大きなスノーシューを履いている。
丸カンジキでは浮力がたりないので、深くもぐりすぎるからだ。

先日、NHKの「天地人」で兼続の子役が自宅に逃げ帰る場面で雪の中を歩くのにカンジキを履いていなかった。これは雪国では考えられない。まず歩けないのだ。

毘沙沢林道を歩く






一人で暮らしていた父親がいよいよ介護付きの施設に移りました。
様子を見に18日上京。昨日戻りました。
さすがに新しい環境に戸惑っていました。が気に入っている風でもありました。

用事が無くては林道を歩きません。でも歩くとこんなに素晴らしい景色です。
急な用事でなければ天候を見ながらベストな日を選べます。
こうした場所に住むご褒美でしょうか。

2009年1月16日金曜日

雪との事




雪国では雪とどう付き合うかが重要な問題となります。
年によってその量は違うにしても、とにかく毎年かなりの量が降るのです。

今年は写真のように家の周りの雪をこまめに飛ばしています。機械で飛ばしているのです。
こんなことはここに住み始めて初めてのことです。

今までは、どうせ春になれば消える物と積もるに任せていました。

しかし、いずれ屋根にかぶさるほどに積もると、その雪を掘らなくては建物が壊されてしまいます。
3年前にそんな厳しい経験をしています。その後、とにかく機械で対応できる時に飛ばしておこうと言う考えに変わってきたわけです。

実は、雪国の人は皆そのようにこまめに家の周りの雪を片付けているのです。
私もすっかり雪国の人になったと言うことかもしれません。

2009年1月13日火曜日

電話は嫌い



私は電話で話すのが苦手です。
今の若い人と違い、私が始めて電話を使って話したのが中学校3年の時ですから、それが影響しているのでは、と考えたりもします。

そんな私にとってテレビ電話(SKYPE)はそれほど苦手ではありません。相手の表情が判るからでしょう。

先ほど、娘のところに居る妻とTV電話で話した折、パソコン画面に向けて写真を撮りました。
このカメラは被写体の顔を認識し、笑うとシャッターがおりるモードがあります。
試してみました。なんと、相手がパソコン画面でも反応しました。すごい。

ところが画面の先の私を良く知る犬は私の画像に何の反応も無いようです。犬は賢い?

いずれにしても、TV電話は、こんな山奥に居て都会の人といつでも会える優れものです。

第37回只見ふるさとの雪まつり




今年の雪まつりは、2月13日のキャンドルナイト~ライトアップ(18時半)から始まり、15日おめでた祈願花火大会(19時~)までの2日間のスケジュールで行われる。

テーマは「よみがえる只見冬文化」で、只見町の郷土色を色濃く表現した物になりそう。

毎年お目見えの大雪像はそんな訳で「只見ダムと曲がりや」が作られる。

私も企画委員で参加させていただき、全体配置と大雪像について意見を言わしていただきました。
大雪像全長54メートル、こんな大きな物になるとは想像していませんでした。今までで最大規模?かも。

来週から工事が始まるようです。楽しみ。

2009年1月12日月曜日

我が家の窓から






昨晩は天空に大きな照明が取付けられたのかと思うような月夜。
雪面に反射して昼間のようでした。

そんな訳で今朝はえらく寒い。朝方は寒くて幾度か目が覚めました。今朝の外気温-14度。
工房-5度。居間0度。

おかげで空気は透明度を増し、窓からの景色はご覧のとおりです。写真では見えませんがウサギが活躍した足跡が。

ここ数日予報ほどには降りませんでした。やれやれ。

2009年1月11日日曜日

ライブカメラ


只見町のライブカメラ(只見町のHPからアプローチ)は多くの只見フアンの方が楽しんでいます。

4箇所のカメラの一つが「森林の分校ふざわ」。写真の建物に向かって右側の軒下にカメラがあります。
放映しているのはこの写真を私が撮っている場所。毘沙沢林道の入り口です。

冬の期間林道を利用している皆さんもきっとこのライブカメラで積雪の状況判断をされているのでしょう。

「もう少し鮮明な映像は送れないのですか」と関係者に伺ったことが有ります。
「プライバシーの問題が有る」との返事でした。
私は考えます。もしプライバシーの問題なら「ここを歩くと映ります」と表示をすればよい。
今時この山の中で写真に撮られて怒る人なんていません。
どうせ発信するなら鮮明な画像のほうが魅力的だと私は思います。

薪の量





薪ストーブを使うと当然薪の確保が大変で、その残量が気になるところです。

この地域での暖房は10月中から4月中ぐらいまで必要になります。6ヶ月に及びます。
そろそろ暖房期間の半ばに差し掛かります。
その割には取り込んだ薪の残量が潤沢です。前半は楢が主だったためでしょう。

最近、ストーブの中の熾きを利用することを考えています。
昔は写真のように石をくりぬいた物に熾きを入れ、こたつにして暖を取ったようです。
この石は2階の床に埋め込まれていました。

2009年1月10日土曜日

想い出




亡霊が現れるように、予想もしないところで出くわすことは時にある。
正月、TVを見ていたら現れたのが私が設計に携わった南大沢の都立大キャンパス。
推理もののドラマの舞台である。

竣工から18年が経つ。設計の当初からだと20年を超える。私は当時30代後半。
思い出の多い建物である。なんと時間の経つのは早い。

そんな建物もこの春修理の工事に入るとの知らせ。メンテナンスである。
ついこないだコンクリートを打っていたと思っていたのに。建物も着実に老化している。
そういえば私はすでに還暦。

修理が終わったら是非訪れてみようと思う。