2010年12月31日金曜日

年末の一言


今年も一年、毘沙沢からの発信に目を向けていただき、ありがとうございました。

先日の「只見の自然に学ぶ会」にて、只見の環境はまさに「山間奥地」であると伺って、今更ながら納得したしだいです。
只見では家の裏山、すぐ手の届くところに実に濃い自然が残っているというのです。

改めて、こうした地に身を置く喜びを感じます。

毘沙沢に足を踏み入れて16年が経ちました。この間にこの地の自然はますます人間の手を離れてその力を取り戻しているように感じます。
人間が支配し続けた地球、その一部が自然にかえる。そんな場所があっても良いのかもしれません。

開発途上国においては、益々経済優先、効率重視の動きが盛んです。
地球規模でバランスの取れた社会構造は・・・・などと、たいそうなことを少し考えたりします。

私たちは、自然の力に押し戻されて、この地を熊やカモシカや狐や山鳥に明け渡す日が来ることを予感しています。
でも、出来るだけ長くこの地にとどまり、山間奥地の人と自然の営みの変化を見とどけたいと考えています。
出来れば木を加工し家具を造り、古い布を裂き新たな布を織りながら。

これからも毘沙沢に足をお運びください。そして町と会津の自然の変化を感じて頂ければ幸いです。
来春の再会を楽しみに。良い年をお迎えください。

2010年12月25日土曜日

只見スキー場オープン



23日は「只見スキー場」のオープン。
キャンドルナイトの催しに合わせて「自然に学ぶ会」の忘年会も行われました。

私が、この時期の大雪覚悟で参加を決意したのは、この会場でオカリナの皆さんとの演奏と富美恵のフルートと歌が予定されていたからです。

ところが23日は朝から雨、スキー場には雪が無い。
それでも関係者の皆さんの努力で素敵な会場が出来ていました。

キャンドルだけの、ちょっと?暗い、でもすばらしい雰囲気に負けたのか、私のオカリナはたびたび間違いを犯しました。
参加者の皆さまごめんなさい。
二次会は「ふるさと」で、いよいよ盛り上がったわけですが、ちょっと飲みすぎました。

24日、雨は早朝から雪に変わり、その後激さを増しています。
私たちは激しい雪の中を、年末年始の予定を考え、一晩お世話になった熊倉宅を後にし関東平野へと移動しています。
雪は、塩原を越えたあたりから暖かい太陽の光へと変わります。

只見を離れても、気になる雪国の様子をインターネットで確認しました。
今日は大雪、ライブカメラで見る布沢は激しい雪にかすんでよく見えません。
毘沙沢の家はドカンと降る1メートルを超える雪に持ちこたえられるだろうか、今日明日の大雪が心配です。

2010年12月22日水曜日

冬眠できず




今年の毘沙沢は、なかなか雪に閉ざされません。
今日は激しい雨。
熊は無事に冬眠できたのでしょうか。

この時期、野ネズミが活躍しています。
外と内の境界がはっきりしない我が家は、野ネズミの格好の遊び場。
夜になると出入りが激しいようで、囲炉裏の灰の上に小さな足跡が沢山出来ます。

材木の奥、薪の積んである裏などに野ネズミが食した胡桃をよく見つけます。
全ての胡桃が同じような場所に2箇所の穴があり、きれいに中身を食べています。
誰に教えられる訳でもなく世界中の野ネズミがこのような方法で胡桃を食べているのでしょう。
そう考えると不思議です。

写真の雪景色は19日のものです。
もうすぐクリスマス。

2010年12月17日金曜日

今日の田の字




こんな姿の田んぼも有ります。
もこもこほっこり。
あったかく、コミカルな田んぼです。

今朝の毘沙沢



昨年のブログを見ると、18日に本格的な雪国になっています。

今朝は写真のように一面の雪ですが積雪は10センチ程度です。
天気予報ではまだしばらくは大雪の予報がありません。
助かります。

23日には只見スキー場がオープン。
オープンセレモニーに出かける予定があります。
スキー場は雪が無いと困る、でも雪が降ると私は困る。

2010年12月11日土曜日

演奏会の前日



口の中の傷の為10日ほど練習が出来なくて落ち込んでいましたが、傷も治りいよいよ明日が演奏会。
今日は、みっちりと合同練習がありました。
福島市から来ていただく県警の楽団との合同練習です。

でも、田島吹奏楽団にはトランペット担当が多い、という事で私は最初の2曲だけの出演になりました。
結果的には良かったのです。練習不足でご迷惑をかけなくてすみます。

富美恵のフルートはフル出場。

明日は早朝の事前練習から始まります。
プロとの協演、楽しみです。

2010年12月10日金曜日

時の流れ






毘沙沢は、昭和44年の災害を契機とする離村から、40年が経とうとしています。
その後、布沢の人々によって維持されてきた白山神社も、最近は放置されています。
雪の為、屋根が壊れ雨漏りがひどく、朽ちて土に返るのもそう遠くないでしょう。
人口減と高齢化の結果ですからやむをえないのですが・・・・・。
この冬の雪に耐えられるのか心配です。

対岸の山ノ神の祠も土に埋もれつつあります。

そんな中、田の字の田んぼだけが元気。
「第2回森林のふれあいコンサート」、12月の「広報ただみ」に少し掲載されました。

2010年12月9日木曜日

植物の種




雪が遅い今年は北風が鳴り、枯れ草がざわめく。
つかの間の晴れ間に、かつての集落の中にぽつぽつと立ちすくむ背丈ほどの枯れ草。
そんな中に思わぬ感動が。

小さな、チョッとお洒落なかごの中に、幾重にも重なった札束のような造形。
透明なプラスチックに挟まれて丁寧に仕舞われた種。
ゆするとパラパラと風に舞う。

植物の種には何時も驚かされます。なるほどと思わせる工夫と感心させられる造形の妙。
この植物の名前教えてください。

その後、教えていただきました。「オオウバユリ」でした。

2010年12月4日土曜日

今朝の毘沙沢


昨晩は激しい風、さらに雪の気配。
久々に雪が屋根をすべるドドドという音を聞きました。
いよいよです。

写真は今朝の前庭。消雪池の水は昨日からの雨の影響で沢山来ています。

2010年12月3日金曜日

はいっと~




この季節ちょっとヒマ。私は相変わらず忙しいが。
我々が現在住んでいる家が生家となる長政さんは、良く毘沙沢に現れます。
季節の山の収穫物が目当て、そして、「はいっと~」と言ってストーブの前に陣取ります。

本来が板金・屋根屋、米を作り、アスパラを出荷し、自称「マタギ」今日も腰には猟銃の弾がピカリ。
春には、熊を追います。

「はいっと~」の挨拶はこの狭い奥会津の中でも地域によって違います。
毘沙沢は、南郷、伊南、舘岩、昭和に属します。
すぐお隣の只見地区は「またきました~」だそうです。面白いですね。

外はすっかり冬景色。
でもまだ雪にはなりません。写真は数日前の朝。

2010年11月26日金曜日

冬がそこまで






雪国のこの時期はとにかくせわしない。
毘沙沢は特に雪に敏感。

「雪の前に畑の野菜取っていって・・・熊の足跡があったから気をつけて・・・・」
ありがとうございます。

買い物も済ませました。

薪の取り込みは終了。
考えていたより沢山有りました。幸せ。

水道の水源の点検。写真がその源。落ち葉をきれいに掃除して・・・。

そろそろ天気予報に雪だるま。
家具の仕事を急がないと。
7つの家具を平行して仕上げています。
工房の中は家具だらけ。

最近手配した新しいノートパソコンが届いたのですが、まだ開封も出来ない。そんな状況です。
雪よ、もう少し待ってくれ~。

2010年11月24日水曜日

警察音楽隊との協演


警察に音楽隊が有ることは知っていましたが、共に演奏することは考えたことも有りませんでした。

田島町の警察署が新しくなりました。
そんなことで、12月12日、田島「御蔵入交流館」で演奏会が企画されたようです。

地元、田島吹奏楽団との合同演奏は6曲。
難しい曲ばかり、私には難しい。
ということで連日練習をしています。

福島県警察音楽隊はプロ。勉強になります。

「県民と警察を結ぶ演奏会」というのは少し硬い。
私は、交通違反しかお世話にはなっていませんが、ちょっと怖い雰囲気が。
でも、指導に来ていただく団員の皆さんは実に優しい。

演奏会の名称、何とかならないのか・・・。

2010年11月22日月曜日

記念切手



小学生のころ、半世紀も前になります。
記念切手の収集は子供たちの楽しみの一つでした。

将来値が上がったら、お金持ちになれる、そんな夢を託したのです。

新しい切手の販売日には巣鴨の郵便局の前に並びました。
それでも手に入らない時は、東京駅の前の中央郵便局まで出掛けた記憶も有ります。

学校のある日は、母親が並んでくれた事もたびたび。
父親からもらった物も多数有ります。

そんな切手が、手元に沢山あることに最近気が付きました。

ところがその価値は、意に反して、額面以下。

綺麗な記念切手を3枚ずつ残して、他は、せっせと使うことにしました。
3枚のうち2枚は2人の娘に。

皆さんはどうされていますか?

2010年11月21日日曜日

カメムシ




主たる暖房は薪ストーブ。
薪は、普段家の南側の壁面に積んで乾かしていますが、雪の前に一冬分を家の中に取り込みます。

カメムシは冬の前に大挙して家の暖かい場所を見つけて潜り込み、冬眠?します。
南側に積まれた薪の間は格好の隠れ場所。
そんなカメムシが、薪の移動で被害を受けます。
寒空に放り出されるのです。

不思議なのは、集団で固まって、肩を寄せ合って寝ていることです。
お互いに相談をして、良さそうな場所を決めるのでしょうか?

写真には有りませんが青大将の抜けがらが2枚?薪の間に残っていました。
薪の間は、引っ掛かりが有って脱ぎやすいようです。

2010年11月16日火曜日

コーラスはなみずき





14日と今日、続けて歌いました。
14日は芸能発表会で会場は湯ら里、そして今日は只見小学校。
只見小学校では、この時期訪れるのは3回目になります。

只見町には只見、朝日、明和の3ヶ所に小学校があります。
今日訪れた只見小学校は全校生徒56人。
1学年、8~14人程度です。
私が通った東京の小学校は、1クラス50人以上で6クラス有りました。
全校生徒1000数百人がワイワイしていたわけです。
この違いに、複雑な気持ちが湧いてきます。

コーラスはなみずきに所属している明和地区の住人は私達2人、いくら誘っても、この地の人は他の地域の集団には混じろうとしません。

子供たちは元気に、素直に育っています。
でも、将来多くがこの地を離れます。

地方のこうした行き詰った状況、どうにもやりきれない気持ちが、何か書くたびに表に出てきてしまいます。
困ったことです。文章がまとまりません。

山には白い物が綺麗です。
ストーブの火が、そうしたもやもやとした心のつかえを癒してくれています。

現在外気温-3度、今夜は寒くなりそうです。

2010年11月13日土曜日

吉尾峠を歩く








吉尾峠(よしゅう)を数年ぶりに歩きました。
布沢と昭和町中向地区を結ぶこの道は、かつて会津若松へ抜ける主要な道として位置づけられ、峠の手前には、吉尾集落が昭和45年まで存在しました。

今回は、「吉尾峠を歩く集い」に参加して、昭和町側から布沢へと抜けました。

峠には集落の社が残りますが、その他の建物は跡形も無く姿を消しています。
田の跡、学校の跡、住居の跡などは説明を受けないと判らないほどに自然に返っています。
道端に残る、電柱の上に乗っていたと思われる変圧機がそのままの姿で転がっているだけでした。

私の住む毘沙沢も同じ時期に離村した集落です。周りの景色が似ています。
・・・・・

先ほど吹奏楽の練習で田島から戻りました。
雪の前のこの時期、とにかくせわしない。
詳細は後日?

明日は、朝から普請。

2010年11月7日日曜日

製品検査


発注者、設計者は製作過程で製品検査をします。
設計者が生産の場を直接見るよい機会にもなります。

かつて私も、タイル、カーテンウオール、サッシュ、家具、カーペット、石、便器などいろいろな生産の場に出掛けた経験があります。
中国まで石の検査に出向いたりもしました。

今回は私が生産者。
小さな工房に、大手不動産会社と施工者の皆さんに足をはこんで頂きました。

幸い天候も良し、2週間遅れの紅葉の素晴らしい一日でした。
打ち合わせが終わって、癒しの森を久しぶりに歩きました。

雪の前に出荷したい、という小さな工房の願いを聞き入れて頂いてちょっと早めの検査・・・ありがとうございました。

2010年11月2日火曜日

今日の毘沙沢




例年ですと今頃は葉が落ちている時期。でも今年はこの通り、紅葉の真っ盛り。

昨晩から強まった冬型の気圧配置のため、嵐のような天気と、そして、写真のような晴れが交互に現れます。
紅葉も今がピーク、数日で冬の景色に変わるでしょう。

ブナの黄色、シナの木の白い木肌、紅葉の赤、綺麗です。
写真は我が家から・・・とても贅沢です。