2013年8月16日金曜日

住宅事情・・少々

塩沢、蒲生、叶津など只見川流域の民家を見て意外だった事。
よくよく考えれば当然なのですが、茅を残した家が少ない。


国指定文化財旧五十嵐家と県重要文化財長谷部家のイメージが強いので、そのように思い込んでいたのですが、ダム建設という大きな変革期を経験していますから・・・・でしょうか。
県重要文化財

昭和30~40年代の経済拡張期に立替えられたと思われる住宅には一つのパターンが見えます(第2世代かな)。
平面は、今までの歴史を継承したものとなっています。
これは生活習慣が変わらない中で建物だけを建て替えていたからと思われます。
結婚式や葬式が家の中で行われていた時代です。

一方、屋根材がトタンになって屋根勾配が自由になった。
奥会津はまさに豪雪地ですから、軒の高さは可能な限り高くしたいと皆思っていた。
只見の雪はトタンといえども簡単には滑り落ちない・・・だとすると屋根に上って作業しやすい緩勾配がむしろ都合よい。
こうした事から、豪雪地の緩勾配屋根が一般化したと思われます。
そして写真のような住宅が建てられたのだと想像できます。

第2世代住宅・蒲生


同上・塩ノ岐

この傾向は、古い家を改築する時にも採用され、茅を除き、屋根を作り変えるときに柱を継ぎ足して総2階としている例があります。

こうした作り方は最近まで受け継がれてきましたが、ここ数年、少しずつ変化が出ているようです。
住宅メーカの建てる新たな住宅が、只見の景観に変化をもたらしつつあります。
いよいよ第3世代でしょうか?

美しい景観とするために、この期を逃がさず、エコパークに向けて、実行ある景観条例の早期施行が待たれますね。
蒲生の集落・・青い屋根が気になります

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