特に東北の民家の大黒柱はケヤキの尺角が普通。
ですから、解体やむをえない、と言う場合でも移築もされて来ました。
最近の住宅はコンクリートの布基礎の上に乗っかっているのですが、昔の家は独立した丸石の上に、それぞればらばらに乗っている。
布基礎は上に載る構造が軟くても何とか躯体を維持できますが、独立柱の構造は上部躯体の剛性が必要。
骨太でしっかりした構造が前提になるということです。
そんな骨太の家も、毘沙沢では豪雪と長い年月の為、ゆがみ、外周部の柱は20~30センチも沈んでいました。
まずはこれを何とかしなくては何も始まらない。
ゆがみを直して沈下を修正・・・なんとも心もとない仕事です。北側の外壁1995年5月27日 |
「出来ることは自分でやるぞ~」のコンセプトで始めましたが、屋根の処理と一部壊体と躯体の変形はさすがに地元の大工さんに御願いしました。
それも、頭金額を決めただけで、図面も仕様も見積書も無い状態で、です。
建築家の仕事とは思えない・・でも、遊びだし、本職が忙しくて・・・などと。
増築部分を解体した部分 |
予算内、とはいえ、実に心もとない工事です。
持ち上げた柱の下に束を立てて・・・おいおい、大丈夫かい?・・・。
しかし、この状態で最近の何回かの地震を持ちこたえてきましたから・・さすがに古民家の構造は強い、と納得しています。
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