2012年3月12日月曜日

古民家再生-2

200年以上昔の家ですから、それこそ沢山の物が蓄積していました。
離村の時期が経済成長の始まる頃でしたから、そして、文明の到着にはだいぶ時差がありましたから、残されたものは実に興味深いもので満ち溢れていました。
これらの鋸はこのまま残して欲しかった。

そのまま、整理しておいたら、ある時代の山間住居の生活博物館になったのではないかと思われるほどでした。
しかしながら、新たに都会者が買ったわけですから、このままには出来ません。
多くは、前の持ち主に引き取っていただきました。

それでも、多くの物が残り、処分しています。
生活が途絶えて、住み手が変わるという事はそういうことです。
建物は何とか原型を留めたとしても生活は不連続になると言うことです。
その後、改装の過程で重要と思われるものは極力残していますが、わずかです。

古民家の再生という事は多かれ少なかれ今までの生活をある時点で切り捨てるという行為です。
さもなくば、毘沙沢の場合全てが消滅してしまうのです。
時間が止まったような景色でした。

この部屋は米の処理などに使われていました。

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