娘が4年半ぶりに英国から一時帰国。一声「日本・美しくな~い」と言う。父親「アジアだからな・・・」などと。
奥会津に限らず、日本中の風景にかつての美しさは無い(自然そのものは今も美しいが)。
数十年前までは綺麗だと思っていた田園風景も、今は点景がばらばらに見える。
建築家の景観に関する実験には長い歴史がある。そんな中で明らかになっているのが素材の統一にある。昔の風景が美しいのは屋根、壁の素材が限られ、その土地の屋根瓦の色が同じだったり、外壁の漆喰が共通だったりするから、と言うことがそれにあたる。
只見町には「うつくしい只見の風景を守り育てる条例」が有り、「景観形成基準」の中に「建築物等の意匠及び色彩に関する事項」で建築に関するいくつかの基準を定めている。
数年前、蒲生地区で、地域の環境を考えるワークショップが芝浦工大の三井所研究室の指導で行われた。その後、舘岩と只見の経過報告会、三井所先生の講演なども行われている。
しかしながらその後の活動は止まっているように見える。
自然首都は、自然と集落の景観が調和して初めて本当の自然首都となれる。
昨年の大水害のこれからの復旧を期に、建築景観に対して、条例に沿った強い指導力が期待される。
建築家はおせっかいである。
共に仕事をした都市計画家、小坂敏夫さんが61歳の若さで亡くなった。
今日告別式。冥福を祈ります。
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