2010年12月31日金曜日

年末の一言


今年も一年、毘沙沢からの発信に目を向けていただき、ありがとうございました。

先日の「只見の自然に学ぶ会」にて、只見の環境はまさに「山間奥地」であると伺って、今更ながら納得したしだいです。
只見では家の裏山、すぐ手の届くところに実に濃い自然が残っているというのです。

改めて、こうした地に身を置く喜びを感じます。

毘沙沢に足を踏み入れて16年が経ちました。この間にこの地の自然はますます人間の手を離れてその力を取り戻しているように感じます。
人間が支配し続けた地球、その一部が自然にかえる。そんな場所があっても良いのかもしれません。

開発途上国においては、益々経済優先、効率重視の動きが盛んです。
地球規模でバランスの取れた社会構造は・・・・などと、たいそうなことを少し考えたりします。

私たちは、自然の力に押し戻されて、この地を熊やカモシカや狐や山鳥に明け渡す日が来ることを予感しています。
でも、出来るだけ長くこの地にとどまり、山間奥地の人と自然の営みの変化を見とどけたいと考えています。
出来れば木を加工し家具を造り、古い布を裂き新たな布を織りながら。

これからも毘沙沢に足をお運びください。そして町と会津の自然の変化を感じて頂ければ幸いです。
来春の再会を楽しみに。良い年をお迎えください。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

「年末のひと言」は崇高な文章ですね。特に「こうした地に身を置く喜びを感じます」という一言は、すばらしいと思います。関東平野へ移動と 先の文章にありましたから、なおさら 思うのです。昭和村の方は 長時間停電になりました。ガソリンを扱うスタンドは、電気の動力で灯油などをタンクに入れるのですから それさえ 出来なくなり、どんなにか 寒い 苦しい時間を過ごされたものやら 想像もつきません。毘沙沢は 電気はどうだったやら、自分がこの地に生まれた人は 根本から考え方が違うのですが、今井さんは都会生まれの人。自然に対する構えが 神々しいとさえ 言える気がします。

毘沙沢 さんのコメント...

身に余る賛辞を恐縮です。

私達の奥会津での生活は、ただただ気ままに、居心地の良さで続いているだけなのです・・・地元の人達に支えられて。

奥会津の大自然は想像以上に穏やかで、静かで雪もまた暖かく感ずるのはなぜでしょうか
、もちろん時には激しく荒々しいのですが。
自然の厳しさは、ときには生きている実感のようにも思えます。、

私たちは、年末年始の都会での生活を終えて、6日、雪の毘沙沢に戻ります。
早く戻りたい。楽しみです。