2024年5月25日土曜日

引き継ぐ

 5月24日(金)、毘沙沢の風景・家屋・生活が次の世代に引き継がれました。

24日、家屋引継ぎの現場

毘沙沢の永い歴史からみれば、私達が過ごした30年などほんの一瞬の事ですが、私達にとってのこの地での30年は大切な重たい経験でした。

「工房毘沙沢」は「毘沙沢木工所」として次の世代に引き継がれ、私達が過ごした30年の先に、また新たな生活がつながる実感が得られたことは幸せなことと感じています。



今後の毘沙沢での活動について「毘沙沢木工所では、暮らしを豊かに楽しむ道具をつくります」との頼もしいメッセージを頂いています。
楽しみです。

そんな中、山の中までお出かけ下さった方々もおりました。
元気を頂きました。






お忙しいでしょうと、電話を頂いたり遠くから見送っていただいた方々もいらっしゃいました。
お世話になった皆様に、ご挨拶もできないで立ち去ることをお許しください。

このブログは、一夜明けて、柏市の書斎で春の気持ちの良い乾いた窓からの風を受けながら書いています。

2024年5月3日金曜日

残しつなげる努力は報われる

 このブログの2020年5月17日から10月14日の間に、毘沙沢の1994年秋から2007年秋までの13年間を「想い出の中に・・」として70回の投稿でまとめています。

1995年春にスタート



当時の写真を見返して、、、我ながらよくもこのように永い時をこの地にへばりついてこられたものだと不思議に思います。

当初、「どうしてこの場所に・・」と聞かれて「この地に暮らした昔々の人々に導かれて…」などと冗談混じりに話したものでした。
そのぐらいこの地と私達との関係は不思議なのです。

この場を離れるにあたって、ふと考えます、、守られていたなと。
この間多くの試練がありましたが、何とか無事に乗り越えられたのは、消滅しそうなこの集落を維持してきたことへの過去の人々からの見守りによるものではないかと、、。

滅びていくものを、社会の流れに逆らい、守り、次へつなげていく事は大切なことです。
しかし難しい事でもあります。
勿論周囲の多くの方々の協力があって続けられてきた事です。
しかしそこには、それだけではない見えない力が働き、支えられてきたような気がしてなりません。

棚田の跡から・・・写真の奥に集落が

水源の管理

過去に多くの人々が暮らし、大切にしてきた場所を次の世代へつなげる事。
この地を離れるにあたって、その意味をあらためて噛みしめています。

念願のドローンが空高く飛びました
早川記録の早川さん


先日も、名残惜しみ、この地を訪ねてくれた方々がありました。
ありがとう。